毎年8月上旬に神奈川県厚木市で3日間行われるお祭りで、「かながわのまつり50選」の1つにも選ばれています。
メインイベントの花火大会は、神奈川県中部の代表的な花火大会だと言われています。
厚木中央公園には屋台も多く出店され、特設ステージでは様々なアーティストや大道芸人などが披露するイベントが行われます。
平成20年の鮎まつりでは、過去最大の76万2千人の人出がありました。
鮎まつりは、大正初期に厚木町の旅館や料亭などが共催して、7月1日の川開きの日に花火大会を行っていたのが始まりです。
この花火大会がいつから行われていたか正確にはわかりませんが、昭和10年に厚木商工会と厚木町青年団の共催による花火大会が行われていたことが、残された「花火大会」のポスターによってわかります。
関東大震災により一度は中断したものの、昭和に入り、厚木町の青年団により鮎の解禁とお盆の納涼を兼ね、「厚木花火大会」が復活しました。祭りの復活は街の人々に大変喜ばれていましたが、第二次世界大戦が始まると、再び中断されてしまいました。
時が経ち、昭和22年3月に愛甲地方事務所が中心となり、愛甲郡内の商工業者、厚木町商工業者の間で進められ、厚木観光協会を結成、この会の主催する「名物相模川の鮎」の種々の行事などが計画として進められました。これによって、翌22年8月14日・15日に「第一回鮎まつり」が開催されました。
先祖の霊を慰めるために御殿さまが打ち上げていた花火は、やがて鎮守のまつりで皆が楽しむものとなります。そして、それは料亭などで粋客が楽しむものへと遷り変わり、戦後になるとみんなが楽しめるような「鮎まつり」の花火大会へとそのスタイルを変えながらも引き継がれていったのです。